第1回「サイトワールド2006」
1 ご挨拶
世界初の視覚障害者向けイベントとなる「サイトワールド」が、各界のご理解とご後援をいただき、視覚障害者の生活・文化向上に不断の研究・開発に携わる斯界46法人の出展参加、および学術関係者各位のご協力で閉幕ました。皆さまおひとりおひとりに感謝申し上げます。
何事によらず「聞いて、ふれて、さわって、感じて」はじめて理解できることは多くあります。ともすれば一方向の情報伝達となりがちであった機器展から、「サイトワールド」は、双方向の情報交換を目指し、視覚障害者のみならず、来場者すべてが満足していただけるイベントとして開催されました。
多くの方にご来場いただき、「日常サポートから最先端テクノロジーまで」を、「来た、見た、触れた、納得した」を体感していただきました。このイベントにて発せられる情報・成果を、来場されたすべての方と共有することに、主催者としてこの上ない喜びを感じています。
多くの方の支えに感謝とともに、「サイトワールド」が成功したこと誇りに思っております。
社会福祉法人 日本盲人福祉委員会
理事長 笹川吉彦
2 ご挨拶
「サイトワールド」を世界初のイベントとして閉幕にあたり、ご来場いただいた皆さま、出展団体各位、ご後援いただいた皆さま、親身な世話をしていただいたボランティアの方々に、実行委員会を代表し、衷心より御礼を申し上げます。
最先端の機器展示だけでなく、研究発表があり、意見や思いを言える場があり、視覚障害者も楽しめる映画があり、行けばすべてが分かるような展示会を開きたいとの提案に、日本盲人福祉委員会の笹川理事長をはじめ、日本点字図書館田中理事長他多くの方々が賛同を寄せられ、日本盲人福祉委員会に実行委員会を設け、「サイトワールド」の閉幕に漕ぎ着けることができました。
企画にあたり考慮した点は、開催日(平日と祝日)、交通至便、会場が狭すぎず、広すぎないこと、視覚障害者向けに配慮された商品、用具、機器などの生活・就学・就労に関わるものの出展、即ち、会場に出向けば、すべてのものに触れて、試して、納得できること、日本のみならず世界で流通している商品・機器の出展、講演会、シンポジウム、ライフサポート学会、体表点字の発表、アクセシビリティ・フォーラムでは研究等の肩のこらない発表、そして、介助者なしでも来場できること、などにあります。従って展示会というより、イベントと呼ぶことが相応しい「サイトワールド」となりました。
幸い私たちの呼びかけに応じて海外企業の出展も得られ、国内外合わせて46法人の出展者、学会発表者、およびご来場者全員が主役という世界初のイベントとして「サイトワールド」が誕生いたしました。
産声はあげましたが、「サイトワールド」を育む主役も、また、来場者・出展者・参加者全員であります。どうか遠慮なく意見を寄せられ、この「サイトワールド」を大きく育てていだきますようお願いいたします。
サイトワールド実行委員会
実行委員長 榑松武男
(KGS株式会社 代表取締役社長)
3 ご挨拶
笹川日本盲人福祉委員会理事長、榑松サイトワールド実行委員長が書かれていますように、わが国初の画期的な催しが実現しました。
ここ3年ほど、ドイツのフランクフルトで開催されていますサイトシティに出かけていますが、榑松委員長と「こんな催し物が東京で開けたらいい」と話していたことが、実現することになりました。その背景には、私自身がビッグサイトで開催される国際福祉機器展に行っていて、興味のある展示にめぐり合うことがどんなにたいへんか、ということをしみじみ感じていたからです。とても一人では行くことができません。付添いの人がいればいるで、遠慮もあり、思うがままに展示品を探し求めることができません。サイトシティのように白杖一本で自由に歩き回れて、自分で判断しながら好きなだけ珍しい機器を堪能できることが、どんなにすばらしいことかを痛感していたからです。
それにサイトワールドでは、シンポジウム、講演会、研究フォーラムなどで知識を吸収することもできますし、音声解説の付いた映画を毎日楽しむこともできます。サイトシティより優れた企画になったのではないかと、関係者一同自負しております。
皆様のご支援を得て、このサイトワールドが今後ますます発展していくことを期待いたします。
サイトワールド実行委員会
事務局長 田中徹二
(社会福祉法人日本点字図書館 理事長)